【怒りの警告】ドローン業務の丸投げは無責任の極み。委託元はなぜ「運航管理者」を置かないのか!?

参考記事: https://news.yahoo.co.jp/articles/b1c1a7669f5965ddd2fdcd0fa3c0e357d228213c

 

先日、ドローン運用における非常に遺憾なニュースが報じられた。そのままリンクを掲載するが、この記事が示唆する問題の根深さに、業界全体が危機感を持たなければならない。

この手の事故や不適切運用のニュースが出るたびに、現場のパイロット個人のミスや、下請け業者の「認識不足」として片付けようとする風潮があるが、ふざけるなと言いたい。

本質的な原因はそこではない。委託元、そして委託先の双方において「運航管理者」を設置していないという、組織としての致命的な怠慢が引き起こした必然の事態である。

 

委託元(発注者)の「丸投げ」という深い罪

とりわけ罪深いのは「委託元(発注者)」の姿勢である。「資格保持者に任せておけば安全だ」と勘違いし、発注者が安全管理や法令遵守の責任を完全に丸投げにしていないだろうか?

現実を見ろ。ドローンを事業として空に飛ばす現場には、航空法だけではなく、今回の事件に関わる「小型無人機等飛行禁止法」をはじめ、河川法、道路交通法、民法(所有権)など、複雑怪奇な法律の網の目が無数に張り巡らされている。

委託先のような小規模な事業者や個人のパイロットが、日々のタイトな業務と飛行操作に追われる中で、これらの高度な法令確認や関係各所への調整を完璧にこなすことは、極めて負荷が高く、限界があるのだ。それに気づきもせず、「資格があるなら飛ばせるだろう」と指示を出す委託元は、実質的に法令違反や安全無視を強要しているのと同義である。

 

「行政書士に任せているから安心」という致命的な錯覚

さらに言えば、多くの委託元や事業者が陥っている「行政書士に許可申請を依頼しているから、法務も安全管理も完璧だ」という錯覚も今すぐ捨てるべきだ。

はっきり言うが、行政書士はあくまで書類手続きの「申請代行者」に過ぎない。実際の現場における運航の安全性評価や、刻一刻と変化するリスク判断に対しては無力である。彼らが、皆さんの日々のフライト案件に対して、逐一現場の安全確認や監査を入れることなど実務上不可能であり、そこに運航管理の役割を期待しても完全にムダである。

悲しい実態として、法務を扱う行政書士の中にも、安全運航体制の根幹である「飛行マニュアル」を、許可申請を通過させるための“単なるおまけの添付書類”程度にしか認識していない者がいる。そんな代行者に丸投げして安心し、「申請は代行に丸投げしたから(自分が誓約したはずの)マニュアルの中身を知らない」などと言い放つことは、安全対策を完全に無視して飛ばしているのと同義である。

 

なぜ、委託元に「運航管理者」を置かないのか?

自社の事業としてドローンを活用し、そのデータや成果を享受するのであれば、その案件が「法的にクリアになっているか」「安全な運航計画が立てられているか」をチェックする責任は、当然ながら発注側(委託元)にもある。

 

なぜ、運航管理者を置かないのか? 置くべきだろう!

現場の操縦士や、現場を知らない申請代行者にすべてを押し付けるのは、安全管理の放棄である。委託元自らが運航管理者を設置し、プロジェクト全体が法的に、かつ安全に進行しているかを常に俯瞰し、統制・監査する体制を構築しなければならない。

 

「知らなかった」はもう通用しない時代へ

米国の新しいルール(Part 108)案を見れば、世界の潮流は明らかだ。責任の所在は操縦士個人から「運航組織(Operator)」へと完全にシフトし、「Operations Supervisor(運航管理責任者)」の設置と氏名の明記が義務付けられようとしている。「下請けに任せていた」「行政書士にお願いしていたから知らなかった」という言い訳が通用する時代は、すでに終わろうとしているのだ。

ドローンをビジネスに活用するすべての委託元企業に強く言いたい。現場のパイロットや代行者に全責任を押し付ける無責任な体制は今すぐやめろ。 ドローンを活用するにあたり、委託元による『運航管理者』の設置の義務化を業界全体で推し進めるべきである。それができない組織に、ドローンをビジネスに使う資格などない。